NHK「逆転人生--貧困の連鎖を断て!西成高校の挑戦--」2021年01月26日

 NHK「逆転人生--貧困の連鎖を断て!西成高校の挑戦--」を観た。この「逆転人生」の番組はテーマによって時々観ている。最近では「照ノ富士の奇跡の復活」に共感した。
 西成は私にとっても現役生活の大半を職場としたなじみ深い街だ。タイトルの「貧困の連鎖・・・」を実感として理解できる街だ。その街の教育現場の「貧困の連鎖を断つ」取組みをテーマとした番組を興味深く観た。
 かねてから親の貧困が子に受け継がれていく「貧困の連鎖」は気がかりなテーマだった。西成という大阪の下町の恐らく低所得層の住民の多い街の只中にある高校でのドキュメンタリーである。問題行動の多い教育困難校が、問題行動が激減し就職内定率100%を誇る学校に生まれ変わった逆転劇である。
 生徒たちの多くが貧困の連鎖の中で過ごしている。生まれながらの貧困を当然として受け止め、貧困から抜け出すという意識は希薄だ。そんな環境で先生たちが取り組んだのは「反貧困学習」だった。生徒が貧困と向き合い、そこから抜け出すための具体的な手立てを学ぶ特別授業だ。生活保護を始めとした行政の様々な施策やバイト先での不当解雇から身を守るための労働法などを学習する。
 番組では、育児放棄された少年やシングルマザーになった17歳の少女の現実を取材しながらそうした学習を通じて、正社員として職を得てまっとうな社会人として生活の場を確保していく様を伝えている。
 「貧困の連鎖」という深刻で困難なテーマの一つの解決策を提示している。観終えて爽やかな気分に浸りながら先生はじめ関係者に心から拍手した。